失業保険の給付期間がよく分かるまとめ|退職理由や雇用保険加入で変わる受給日数

「失業保険の給付期間って人や退職理由によって変わってくるって聞いたけどいよくわからない」失業保険は受け取りたいけど躊躇してしまう人も多いほど仕組みが複雑で、理解するのに手いっぱいでしょう。しかし、基本さえ押さえれば意外と難しいことではないのです。この記事では、失業保険の給付期間について、人によって変わってくる給付の条件や期間を丁寧にまとめましたので、ぜひご覧ください。

失業保険(基本手当)の給付期間・日数は、90日から360日

様々な理由で職から離れ、次の職へと続いていく。その職と職の間に国から支払われるのが「失業保険」です。職も雇用形態も人それぞれ、そして、それに合わせて日数なども変わっていくため、失業保険はとても複雑な仕組みを抱えています。

その複雑さから失業保険の需給を躊躇してしまう人もいるでしょう、しかしどうせならこの後じっくりと職を探すのに活用したい所です。

そんな失業保険の日数など、複雑ながら基本中の基本をご紹介します。

失業保険がもらえる日数・期間は退職理由や雇用保険の加入期間によって変わる

職から離れ、新しい職へと就くまでの間に国から支給されるお金が「雇用保険の失業給付」、通称失業保険です。失業した人にとっては大きな存在となるこの失業保険、しかし受給される期間、金額は必ずしも一定ではなく、さらに受け取れない人まで出てきます。

人によって異なる失業保険の内容は大きくいくつかのポイントによって決定、「失業の理由」そして「身体の問題」がその大きなポイントです。

「自己都合退職」「会社都合退職」「就職困難な場合」、まずはこの3つでそれぞれ変わる期間についてご説明します。

1.自己都合退職による失業保険の受給日数・期間

「自己都合退職」とはその名の通り、働いている人の都合による退職のことです。自ら会社へと辞める旨を伝える際に、「一身上の都合により」と書いたことがある人も多いと思います。自分で退職を伝えた場合でもしっかりと手続きをすれば勤めた期間によって以下の日数だけ受給が可能です。

・1年以上10年未満では「90日」
・10年以上20年未満では「120日」
・20年以上では「150日」

自己都合で失業保険を賢く受給するポイントに関しては以下の記事で詳細にご紹介していますので、自己都合で失業保険をもらおうと思っている方はぜひご覧ください。

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2.会社都合退職による失業保険の受給日数・期間

「会社都合退職」もまたその名の通り、働いている側ではなく会社自体の都合による意思に反した退職を言います。これには解雇や会社の倒産、様々な理由が存在しており「自己都合退職」とは違って年齢による違いも現れます。

そして「自己都合退職」のように自身の都合ではない突然の失業も多いことから、日数・期間も長めに設定されているのです。一番期間が長くなっているのは「45歳以上60歳未満」の方、あとは30歳未満から順に期間を増やしていっていますが、60歳以上になると期間が減ってしまいます。

年齢層は大きく5つに分けられ、勤めた年数によりさらに細かく期間も変わってくるため自分がどこに当てはまるのか確認が必要です。

会社都合退職については、以下の記事で詳細にご紹介しています。自分が当てはまっているかどうか確認してみてください。

会社都合でもらえる失業保険についての全知識|給付金額や期間を徹底解説

失業保険の受給待遇を会社都合退職と自己都合退職で比較 失業保険の受給申請をする場合、退職理由を申請する必要があり…

3.障害者・就職困難な場合の失業保険の受給日数・期間

「身体障害者」「知的障害者」「精神障害者」と認定されている方でも同様に失業保険の受給は可能です。「就職困難者」として「自己都合」「会社都合」とはまた別で設定されており、大きく「1年未満」と「1年以上」で別れています。

最低でも150日、最高でも1年以上45歳以上で360日と決められていますが勤めた日数が月に11日無かった場合は1ヶ月と認められないので注意が必要です。

給付日数一覧表

職に就いていた人により若干ながら変わって来る給付日数。様々な条件下のもと決定され、自分がどこに当てはまるかを前もって確認するのも必要かと思います。

以下ではその資格による給付日数の違いをまとめています。

まず自分の当てはまる個所、その次に年齢と勤めた年数で見てみてください。全体を見れば複雑かもしれませんが、自分の個所が分かっていれば一発です。

一般受給資格者

上でも説明している自己都合退職を含む受給者の中でも特に多い資格者で、ほとんどの人がここに当てはまります。一般的な一身上の都合に加え、定年退職の方もここに含まれるので必然的に人数が増えているのです。

一般受給資格者は年齢関係無しの給付日数となっています。

【1年未満】……………….無し
【1年以上10年未満】….90日
【10年以上20年未満】120日
【20年以上】……………150日

特定受給資格者、特定理由離職者

「特定受給資格者」とは、会社都合での意に反した退職に迫られた人が当てはまります。そして「特定理由離職者」とは自己都合ではあるものの、自身の身体や周りの環境などやむを得ない理由による退職者のことをさし、妊娠や親の介護などもここに含まれているのです。

【1年未満】90日
【1年以上5年未満】 30歳未満………………90日
30歳以上35歳未満..120日
35歳以上45歳未満..150日
45歳以上60歳未満..180日
60歳以上65歳未満..150日

【5年以上10年未満】 30歳未満…………..120日
30歳以上35歳未満..180日
35歳以上45歳未満..180日
45歳以上60歳未満..240日
60歳以上65歳未満..180日

【10年以上20年未満】30歳未満………….180日
30歳以上35歳未満..210日
35歳以上45歳未満..240日
45歳以上60歳未満..270日
60歳以上65歳未満..210日

【20年以上】30歳以上35歳未満..240日
35歳以上45歳未満..270日
45歳以上60歳未満..330日
60歳以上65歳未満..240日

失業保険の需給日数がどう違ってくるか解説しましたが、以下2つの記事では「特定受給資格者」「特定理由離職者」についてより詳しく条件や日数をまとめていますので、こちらと併せてご覧ください。

失業保険が3ヵ月はやくもらえる!特定理由離職者とは?

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失業保険が3ヵ月はやくもらえる!特定受給資格者とは?

失業保険がもらえる日数が特定受給資格者の方は多いことはご存知でしょう。 しかし、自分が特定受給資格者かどうかについては疑…

就職困難者

個人の理由により就職が難しいとされている人。上で説明した人に加え、保護観察中の人もここに当てはまります。

【1年未満】45歳未満65歳未満..150日

【1年以上】45歳未満……………..300日
45歳以上65歳未満..360日

日雇労働被保険者

30日以内という短い期間で契約され雇われている人がここに当てはまります。1ヶ月を越えた時点で一般と同じ扱いになってしまいます。日雇い労働者は一般的に支払われる失業保険ではなく「日雇労働求職者給付金」というものが支給され、条件を満たしていれば受け取ることが可能です。

日雇い労働者は一般的にその日の賃金をその日に受け取ります。その際日雇い手帳というものに「雇用保険印紙」をもらい、後日それを証明に給付金が支払われます。

その印紙の「額」「種類」「枚数」により額と日数が変わってくるのです。さらに2つの給付方法が存在し、「普通給付」では最大17日、「特例給付」では最大60日が限度とされています。

失業保険の期間に関するよくある質問

失業保険を受け取るということはつまり「無職」と言うことです。その期間ただ漠然と時を過ごすだけでは何も始まらず、ほとんどの人が職探しを行います。その場合、いつまで受け取ることができるのか、そして延長や申請など気になることがたくさんあるはず。

失業保険を受け取るまでの期間などほとんどの人が分からない、よくある質問とその答えをまとめました。

失業保険期間にアルバイト収入を得られるのか

失業保険を受け取ることができるのは基本的に「失業が認められている期間」になります。そのため就職している人がこれらを受け取ることはできませんが、アルバイトに関しては大丈夫なようになっているのです。

しかしそれにはいくつかの条件があり、1つ目は「ハローワークへの定期的な申告」、2つ目は「週に20時間以内」、3つ目は「収入額」が挙げられます。簡単に言うと規定より働き過ぎ、稼ぎ過ぎは定職に就いていると判断されてしまうのです。

それを認められてしまうと給付額の減額や給付の打ち切り、最悪の場合は「不正受給」となり罰則となるケースまで存在します。大切なのは失業保険はあくまで求職活動の合間の助けということ、アルバイトでも就職でも確実に稼ぎが出るようならきちんとハローワークへと報告、申告が必要です。

失業保険の受給期間中は扶養にはいれるのか

扶養に入るには大前提として収入の制限があります。そして失業保険は失業と名がついていますが、収入として判断されそれにより扶養に入れない人が出てきます。

つまり失業保険を受給していても扶養に入ることは可能なのです。その際の手続きは少し複雑ですが、これをしないと限度額を超えてしまい扶養から外れてしまう、なんていうことにもなりかねません。その大きな流れをご説明します。

まず失業となった場合国民健康保険へと切り替えます。その後失業保険の手続きを取り、扶養へと入ります。もし限度額を超えているにも関わらず扶養に入り、失業保険を受給していた場合その期間を遡ってまで納付しなければならなくなります。

その際組合からの注意喚起を受けることもあるので扶養と失業保険の受給が重なった場合は速やかに相談が必要です。

定年退職後、失業保険受給が可能になる延長給付期間の条件とは

一般的には定年退職を迎えた人はそのまま老後を過ごす、という考えの人が多いかもしれません。しかしここ数年でその意識も変わっており定年退職後も仕事をする人が増えています。

では定年退職となった人で、その後も働く気持ちを持つのならその期間は失業という扱いになるのか、もちろんその通りです。そしてこの期間は他の方と同様失業保険を受け取ることが可能です。しかしそこにもやはり条件があり、それを満たした上で受給が可能となります。

その条件とは「退職する前に6ヶ月以上の雇用保険加入が認められるか」、「働く意思の有無」、「求職活動の有無」が挙げられます。働く意思の力が非常に重要になり、さらにそこに65歳未満という年齢制限も設けられるので厳しくなっているのは確かです。

しかし長く務めると少しぐらいゆっくりする時間というものも必要です。そこで使うことができるのが「延長給付期間」という制度。これは退職となった日の次の日から2ヶ月以内の申請が必要で、これを行うと受給開始の日を2年延長できるのです。

長く働き、1度しばらく落ち着いた後に再び仕事へと復帰する、という働き方が可能となっておりいつまでも働きたいという方はこの制度の使用をおすすめします。

失業給付受給期間の延長は可能か

資格者、年齢、勤めた年数により受給できる日数が定められている失業保険。受給の大前提となるのは求職の意思ですが、中にはやむを得ない理由で求職活動ができない人がいます。

そんな人のために受給期間の延長が可能となっており、その理由には病気や女性ならば妊娠、出産なども理由の1つとして挙がります。延長は様々な理由により活動ができなくなった期間だけ行われ、最長3年となっており、さらに就職した会社の倒産もその1つとして延長することが可能となっているのです。

失業保険、期間満了は自己都合か会社都合か

失業保険の申請をするさいに「自己都合」か「会社都合」なのかの判断が必要です。

自分で辞めた、会社が倒産したなどの理由は分かりやすいのですが「期間満了」つまり契約期間の終了に伴う退職は一体どちらなのでしょうか。

「期間満了」は最初に期間を設定しての契約となるので、原則「自己都合」でも「会社都合」でもない特殊なものとなります。しかしこれはいわゆる期間工での場合なので、一般的な契約社員や派遣社員は「自己都合」となってしまいます。

失業保険は退職していつまで申請できるか

退職したからすぐに失業保険を受給しよう、という方は少し待った方がいいでしょう。保険の受給には7日間の待期期間が必要です、だからと言ってあまり長々と待つわけにもいきません。

退職した翌日から1年という期間が設けられているのが失業保険です。この1年という数字は「受け取りきる」までの数字、つまりあまりに遅すぎる場合満額受け取れないこともあるのです。

少し腰を落ち着かせて、早々に申請するのがいいでしょう。もし遅くなりそうであれば、自分が受け取れるであろう日数と有効期間の1年を逆算してみるのも1つの手です。

失業保険期間は退職理由や雇用保険の加入期間などで変わるため、退職前にしっかり計画を

この記事では、失業保険の需給条件や日数についてはご理解いただけましたでしょうか。ですが、失業保険の申請手続きや失業保険を申請する際に必要となる書類、更にはこの記事では紹介しきれなかった必要知識もまだまだあります。

以下の記事では失業保険を受け取るために必要な知識の総まとめになっていますので、この記事と併せてご覧いただくことで、失業保険については心配いらないでしょう。あとは行動のみです。

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本当なら無職の期間が無いほうがいい、しかし様々な都合でどうしても出てきてしまうのが現実です。そんな時、次に繋げるために受け取るのがこの失業保険。

様々な要因が複雑に絡まり合い日数も金額も人それぞれとなってしまいます。そのため面倒だと感じてしまう人も少なからずいるでしょう、しかしこれは言わば生命線です。今後の生活への大事な存在となっています。

ハローワークではしっかりと手続きをふんで事細かに教えてくれます。前もっての情報収集や必要な物の確保は重要ですが、まずは相談をしてみるのが1番です。そして失業保険を受け取りながら、次なる就職への計画を練りましょう。

 

 

 

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